本当に化学の技術は進歩していて、
素晴らしいことである。

 

視覚や触覚に刺激を加えて
疑似体験をさせるものもある。

 

機械的刺激、電気的刺激や信号が、
医療の役にも立っていて素晴らしい。

 

間違いなく今後もっと優れたものが
出てくるであろう。

 

以前にも書いたことがあるが、
しかしこの技術の進歩が新たな
問題を引き起こさなければ
良いと思っている。

 

つまり、本物と偽物ということである。

 

1つは人の身体は、何かの刺激を
受けると反応している。

 

人間のには、1秒間において
すごい数の情報を受け取っていて、
取捨選択をしていて、反応する、
しないを決めているが、

 

あまりに多くのニセ刺激を
受けているうちに、その反応に
何らかの異常が生じたら、
どうなるのであろうか?

 

もう1つは、今よく言われているのが、
「栄養より、美味しければ良い」という
考え方である。

 

つまり本物の食べ物より、おいしく
作ったニセ食物の方が良いと
なってしまうことである。

 

昔のトマトを食べても、今の
子供は美味しいと思わないらしい。

 

そしてもう1つ、あまりに作られた
過剰刺激や情報を受け取り続けた場合、
日常の情報、刺激に対して、身体が
正しく反応しなくなるのでは
ないかということである。

 

これらを考えると、大変な時代が
そのうち来るのではないかと思うのは
私だけであろうか?

 

人間は長い間宇宙に行き、
無重力のもとでは生活していると
身体に変調をきたすという。

 

だから宇宙飛行士は、地球に戻ると
しばらく身体を調整する時間が
必要になる。

 

そのように通常の状態でない刺激は、
かならず何からの体内の変化を
もたらすのだ。

 

それがすぐの変化なら気が付くが、
何十年後の異変ならば、それに
気付くのであろうか?