2月2日に公開した私の「脳テクニック」を日々の臨床に用いていて気づいた事は、
圧倒的に多くの人々に脳機能の異常が生じていることです。
多くの人が自分の手足の動きを正常に動かす能力や、
正しく動かしそれを認識する能力、 体の位置感覚を失っています。
もちろんその悪さの強弱は人により、まちまちです。
ただしこれはあまり年齢には関係しません。
10代でもだめな人はダメ。 60代でも大丈夫な人は大丈夫です。
それにもっと問題なのは、本人にその自覚がないということです!
最初は小さなほころびでも次第に大きな穴になってしまい、
しまいには服の形が失われてしまうのと同じです。
治療する側からこれの大きな問題は何かと言えば色々あります。
脳が正しく機能してくれないということは、分かりやすく言えば
玄関で宅配の人がベルを鳴らしても、 呼んでも、
家の中の人がイヤホン(ヘッドホン)をつけて
大きな音で音楽を聴いていて、その声や音が聞こえない為、
その宅配の人の持ってきた荷物を受け取れなくなるということと同じことです。
例えばイチロー選手があれだけの記録を出せたのは、
毎日同じような運動メニューを規則正しく行うことで、
わずかな狂いを認識し、調整し、 歯車のずれを正すことで、
つねに一定のコンディションを
保つことができたからではないかと私は考えている。
体と脳の機能的統合の為には複雑な動きや、
過負荷をかける運動ではなく、
あくまで(いくらおもしろくなくても)単純で基本的な動きを行い、
わずかに生じている狂いを見つけ修正する事が、理にはかなっている。
大きな負荷のかかる運動はしてはいけないのである。
単純な動きの繰り返し、そして、その自己チェックを正しく行うことで、
大きなスランプや体調不良の予防ができる。
詳しくはここでは述べられないけど、脳が体の状態を正しく認識したり、
体からの情報を正しく受け止めたり、正しく機能させることが
できない状態にあったならば、
いくら素晴らしい体に対しての刺激をしても、
正常に体が反応し、生じるべき変化を起こさず、
結果として無意味な治療をしていることになるのだから。
これはすごく大切なことであるけど、
今までのトレーナーや治療家、理学療法士はそれを知らず、気づかず、
自分達の一生懸命行っているのが何故効果が出ないのか分からず、
無意味に同じような刺激を繰り返すにすぎないということが現実になっているのです。
この言葉を聞いて、おそらく世の中の多勢の治療者に心当たりがあることと思います。
これを解決するテクニックが、今回私の公開した「脳テクニック」ということになります。