オステオパシー手技の高級技法になると、
触れているだけで、その病変の形状が
分かるようになる。
例えば、バイオダイナミクスがそれにあたる。
バイオダイナミクスを学んでも十二分に効果を
出せない人には、ここに1つの問題を持つことが多い。
私が何度も言っているように、バイオダイナミクスは
本来オステオパシー手技を一通りマスターした人が
学ぶべきテクニックである。
それはなぜかというと、手首、脊柱、頭蓋を、
他の手技の基本にあるように可動性検査を行い、
病変というものがどういうもので、リリースしていく
時の感覚や正常化した時の状態を、感覚として
身につけている必要があるからである。
それができていて、初めて上記にあるような技法が
行えるし、ロングタイドが体中をめぐって病変を
治していくのを追跡し、今何が生じているかを
術者の勝手な思い込みではなく、きちんと感覚として
捉えられるのだと思う。
今まで私が教えた人の中には、この段階に充分
到達せずしてバイオを学んでいた人たちがいた。
たぶんその人たちは充分に使えずに、バイオなんて
大したことがないと思っている人たちがいるだろうが
何とも残念なことである。
一流のものを学ぶのに、三流のレベルに
してしまうのだからね。