真に健康に導き、病に向かい、対処するためには
表に出ているものだけに目を向けるのではない。
原因と思われた身体内の病変に目を向け
治すのでもない。
このやり方では、近い将来(すでに始まっているが)には、
人を治せない治療者ばかりで、その場ごまかしの治療の
横行になるであろう。
医師も含めて治療者には大きく3つの心理がある。
1.自分のやっていることを疑わず、続ける
しかし心の中では、なぜ治らないのだろうかとは思っている。
または、自分の周囲の先生も同じようなもんだからと
自分を納得させる
2.自分も治せないのだから、他もさして変わらない
だろうと諦めている。
そしてお金をもらう1つのビジネスだからと割り切る。
ひどくなると、何も考えずに日々を過ごしている。
3.何とか治したいけど、どうすればよいのかと
悩みを持って、日々の診療を続けている。
まあ、これらはあくまで私の考えということですが、
それほど外れてはいないでしょう。
問題は3の先生たちであり、真実の治療法に
触れていってほしいと願う。
それらの先生が変わることで、1,2の先生たちも
良い方に変わってくれたら、世の中は素晴らしく
変わるであろう。
病に苦しむ人も激減すると思う。
話をもとに戻す。
真に人を健康に導くならば、身体の原因の組織を
治すのではなく、その原因が何によって生じたか、
生じてきたかを見つけ出して解除しなければ、
本当には解決しないし、したことにならぬ。
たとえば、ある機械が不調を生じて動かなくなる。
ある歯車が壊れたせいであることが分かった。
修理者はその歯車を交換して、持ち主に「治りました」
といって、お金を受け取り、終える。
しかし、もう少し知恵のある修理者は、もっと奥にあった
小さなごみが、その歯車の動きを不正にして、結果として
歯車に大きな負担をかけていたために歯車が壊れていた
ことを見つけ、そのごみを取り除いたうえ、その歯車を交換した。
ところが真に知恵のある人は、その機械がどのように
持ち主に使われていたのかを聞き出し、どのような状況に
おかれて使われていたかを聞いて、例えばその上の換気扇が
不潔でゴミだらけで、それが上から落ちてきたことを見て、
それを改善するように持ち主にアドバイスをする。
こういうことが、人間の病においても言えるということだ。
以前にも言っているが、身体の悪いところ、そしてその原因だけ
治すのは、単なる身体の修理やさんにしかすぎず、本当に治す、
健康に導くとは、真に知恵ある治療をするとは、このように
真の原因を見つけ、それに対応し、根本といわれるところを
変えることである。
それこそが大事であり、それこそが真に治療をなす
ということなのである。
そのためにも、オステオパスもNMRTを学び、使いこなし、
真の原因を取り除くことが、真にオステオパシー技術を
活かすことであると私は信じている。