私は治療という行為において、
「信念を持つ」「プライドを持つ」
「治療哲学を持つ」は大変大事であると
思っているし、私自身、そのように
考えてやっています。

 

これらが無い状態で治療にあたる
べきではないと思います。

 

しかし、これとは別に、盲信、執着、
思い込みは持つなと言いたい。

 

これは術者を間違った方向に行かせ、
治療に悪い影響を与えます。

 

そうならない為にはどうするか?

 

「冷静」
これにつきます。

 

いま患者の身体、精神に生じていることを
静かに邪念を持たず、「静かに見守る」

 

つまりロリン・ベッカーD.O.の言う
観察者に徹する、

 

フルフォード先生の治療中は
「何も考えていない」ということです。

 

失敗や結果に振り回されず、
患者さんの言う言葉だけにとらわれず、
状況を正しく見て判断する。

 

組織を傾聴し、今の状態を知る。

 

正しい変化、望ましい状態に落ち着いて
いるのかを読み取ることが大切である。

 

それが出来なければ、患者の言うことに
いちいち一喜一憂していなければならない。

 

ベッカー先生も、少しづつ変化していく
難しい疾患に対し、患者さんから
「先生、症状が変わりません」と
言われ続けても、

 

自分が相手の身体から
得ている情報を信じ、
やがて治っていった
ということを書いている。

 

そのような不動の気持ちを養って欲しい。

 

それにはしっかりとした技術の
裏付けが必要になる。