この2日間の連休で「インパクション
初級セミナー」を行った。
去年行い、それから中級、上級なしで
再び初級を行った。
去年初級に出た受講者も、今回再び
出席された。
全くと言っていいほど内容が違って
ビックリしていた。
今回私はテクニックを実践に使える
ようにすることが目的であり、
テクニックを多く教えるつもりはなく
(実際は多かったらしい)、治療に
おけるこのテクニックの特色や意味、
可能性と考え方をかなり重点的に教えた。
それは、これを重要にして徹底的に
教えるセミナーがないからである。
海外のオステオパスは、学校に行き、
自分を指導してくれる先生がいて、
オステオパシーを学ぶようである
(アメリカ)。
だから、彼らはセミナーでテクニックを
学ぶということで良い。
しかし、日本でオステオパシーを学ぶのは
セミナーが多いため、それが抜け落ちて
しまい、セミナーでテクニックだけを
学ぶため、本物のオステオパスになれず、
テクニックに振り回される。
ただでさえ他のテクニック(カイロプラク
ティック)やその他より、感覚修得の
難しいオステオパシーは、大変難しいからと
投げ出してしまったり、または近づくことさえ
しなくなってしまう。
自分の未熟さゆえテクニックを使えないのに
テクニックが悪いと考えてしまうのだ。
このような状況が無くならない限りは、
本物のオステオパスは育たず、単なる
テクニック屋さんの修理屋さんが
増えていくだけではなかろうか?
私はそのことを大変憂いている。
オステオパシーにより、多くの目が
開かれた私は、なんとかならないかと
思っていた。
だから、私はテクニックを教える
セミナーを廃止していく方針である。
またWTSにおいても、テクニックを
教えることは減らそうと考えている。
大事なことは、使う技術ではなく、
使う人の「考え方」なのだ。
どうもセミナーに来る人も、WTSを
使う会員も、「テクニックを身につければ
よい」とか「より高い技術があれば
人を治せるようになる」と考えているのが
ありありと分かる。
「人の苦しみを取り除ける人になる」
というのは、そういうことではないのだ。
あまりに多くの治療者がそのように考え、
そのように勉強している。
だから、テクニック・ショッピングを
しているテクニック・ジプシーのように
なっている。
このへんで、考え方を全く変えないと、
中身はないくせに高級な服を着て
満足するのと同じになり、海外の
オステオパスからは馬鹿にされ続ける
だろう。
そこで私は、いま自分のテクニック、
考え方を再構成して「C and Two PS」を
考えている。