水源地から湧き出る水は弱く、
大地から漏れ出るようで、
人間が生まれるときのようである。
それが流れていき、次第に
大きな川となっていく。
時にながらかに、時に岩の多く
あるところを、そして広くなったり
急流になったり、時には滝にもなる。
その動きはまるで人生のごとくである。
しかし、水の流れは止まらずに
そのまま時の流れと共に
流れ去っていく。
色々な土地をうるおしたり、他の
生き物を活かしたり、これは社会生活
のごとくである。
時に他から来た川と合流することもあり、
また分かれていくこともある。
本流があり、支流がある。
または合流することなく流れる川もある。
これは結婚したり、子供ができたり、
または生涯独身であったりするかのようだ。
途中雨に降られてにごることもある。
しかし、川はやがて、多くな母なる
海へと戻っていく。
まるで人が、死後の世界へ
入っていくかのように。