大事なのは術者が検査や治療する時に
人を触る感覚と意識です。

物体と生きた生物を触る感覚とは違います。

体が変化していく微妙な感覚に
ついていくということが大事なんです。
察知する能力がすごく大事です。

それから、ここが他と違う、
何か変だぞという異常なところを
感じる感覚能力も必要です。

例えば、昔大きな事故に合ってしまった。

足を折って形が変形してしまって、
歩く時にびっこをひいてしまう。

そういう状態の場合と、
生まれながらそういう風に
体が曲がっている人の場合には
当然違いがあります。

生まれつきそういう体で
成長してきた人というのは、
それがその人にとって普通なわけですから、

それを変えるということをするのは、
その為にその人の本来の状態を変えてしまい、
その方が異常になってしまいます。

生まれながらにしておかしい状態でも
正常な方に持っていく可能性はあります。

でも一般のオステオパシーでは、
生まれながら形が変形している場合は、
その人が生まれつきそのように人体が納得して、
適応しながら体が成長していき、

そういう風に使ってきたんですから
それは正常ということです。

ところが途中で何かの事故があって
変形した時、それは今まで正常だったのが
正常ではなくなった、そういう正常な動きが
できなくなったということです。

それは異常なわけです。

その異常によって発生したものは
修正しなければならないし
修正可能ということです。

生まれ持った形というのは
無理して形を変える必要はないんです。

例えば生まれつき O 脚という人がいるでしょう。

生まれてからずっとそうで、
そのまま大きくなったという人です。

それを変えるのは
体にとってものすごい負担です。

むしろそれを変えてはいけないですね。

ですが元々は真っ直ぐな足だったのに
何かの原因で O 脚になってしまった人がいます。

それが長期になればなるほど、
例えば十歳前後に曲がったとして、
十歳までまっすぐだったと。

そういう場合であれば少なくてもその倍、
20 歳までであれば変わる可能性はありますが、

その倍以上、例えば 10 歳に
おかしくなったのを
30 歳に治そうというのは難しいと思います。

健康でいた期間よりもずっと長い期間
悪い状態が続くと、それがその人にとっての
普通になってしまうので
より難しくなってしまいます。

それを変えようとして
無理に力を加えると、
体にとっての苦痛なわけです。

その人にとって何が正常で何が異常か?
見た目が悪いから治すというのはダメなんですよ。

美容整形なんかも良し悪しですね。

例えば交通事故か何かで顔が崩れてしまって、
それを治すとか、そういう場合なら
受け入れられるでしょうけど、

無理して劣等感の故に形を変える
というようなことは、体は生まれつきの
状態じゃないからそれを拒絶するでしょう。

生まれた状態、遺伝子形成で
そういう状態になったという顔つき、
骨格とかそういうものを否定するわけですから、

否定にはどっか無理があるから、
そういうものはどうかなっていうのはあります。

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この「メジャーとは何か」
過去に行った「触るからはじめる
オステオパシーセミナー第5回 」からの抜粋です。

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