これは今年亡くなられた故津本陽氏の
最後の作品でもあります。
言うまでもなく(言った方がいいか)
佐川先生は近代の、いや日本が生んだ
不世出の大武道家であり、宝である。
久々に、佐川先生を知る人である津本氏の
書いた本であり、この本の執筆のために
多くの佐川先生の門人の協力があったそうで、
一般人には知る由もない情報が入っているのが良い。
それ中でも、やはりそうか!と思えた情報が2つあった。
1つは佐川先生の旅行時の映像、そして
たぶん今後も表に出ないだろうなー、でも
出てほしいなと思う、佐川先生の演武の映像である。
久々に面白い本で、けっこう厚い本であったが
2日で読み切った。
内容は大変示唆に富んであり、多くの人に、
特に何かを求めて、努力している人たちに
読んでほしい本である。
この本を読むと、上級の合気とは、相手の気の身体と
同調(気を合わせる、すなわち合気)させ、その
エネルギーの身体に、術者のエネルギーの身体が
技をかけるのだということがよくわかる。
佐川先生が生前鍛えていったというのが、
この気の身体の部位と、意識の使い方であり、
その力は中心から起こし、エネルギーを完全に
相手に作用させるためには、術者の身体は
やわらかく、力が入っていない状態でなければ
ならないことが、この本をよむとよーくわかった
(やはりという感じではあった)。
私も気の鍛錬を怠らず続けねばと思う。