前回からの続きです。

 

ある治療者は、今までの経験から
自分の手技はその人の症状を変え、
良くするのには向かないと感じる。

 

ある治療者は、自分の医療刺激に
対しての反応の良し悪しを見て、
適不適を考える。

 

一番良くないのは、最初から
あきらめてしまい、形だけ行う、
少しでも良くなればとトライする。

 

それでも色々な手技、方法を持っていて、
それらを組み合わせ、反応をみて、
様子を見ながら治療するなら良いが、
何の方策もなく治療を続ける。

 

これは良くない。

 

いかにその時の治療行為が正しくとも、
その患者が不適切な行為を日常で
行っていては、治るものも治らない。

 

だから、雑談はすべきではない
(無駄な時間である)が、その人の
日常の中で何か無理がないかを見つけ出し
(本人の自覚がなくとも)それを
変えてもらうように指導せねばならない。

 

治療する方は、「そんなこと当たり前
であろう」ことが、その患者は、
そんなことが大きな問題になると
いう自覚は全くないことがあり、
驚かされることがある。

 

だから、相手がこちらの考えている人とは
まったく違うのだと考えて話をしていく
必要がある。

 

幸い私には、NMRT,擦過テストなどの
良し悪しを判定するテクニックがあり、
それによって、そのような問題点を
見つけ出すことは容易である。

 

少し前にこれらのテクニックを
教えるセミナーを開いたのだが、
このテクニックの重要性に気付かない
多くの治療者が多いのにビックリである。

 

良いものを少しでも多く吸収して、
役立たせたいと考える、向上心の
ある治療師は圧倒的に少ないのだ。